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満洲12:『満洲裏史ー甘粕正彦と岸信介が背負ったもの』(太田尚樹著、講談社)を読み終えた。 舞台は満洲、時代は関東大震災(大正12年:1923年)あたりから敗戦(昭和20年:1945年8月)くらいまで。

満洲裏史ー甘粕正彦岸信介が背負ったもの』(太田尚樹著、講談社)を読み終えた。

舞台は満洲、時代は関東大震災大正12年。1923年)あたりから敗戦(1945年8月)くらいまで。

甘粕正彦

淡谷のり子の「満洲ブルース」という曲が好きで、口ずさんでいたという甘粕正彦

前半はずっとメモを取りつつ、読み進めた。しかし「登場人物」が多すぎてメモがあまりに膨大になり、後半にさしかかったあたりから、メモを取るのをやめた。

後半は岸信介が主役かと思っていたがそうではなかった。

ずっと、甘粕正彦が主役だった。

よく考えてみればそれも当然だろう。

岸信介が政治家として飛躍するのは、戦後のことだ。

この本で書かれているのは、満洲岸信介が「背負ったもの」であって、戦後の岸信介の政治ではない。(ただし岸信介東条英機との「確執」については書かれている。)

しかし、この本は、あまりに甘粕正彦に偏り過ぎている。

「あとがき」で著者の太田氏は書いている。

 

≪何を隠そう、当初は甘粕正彦岸信介を通して、満州とは何であったかを書き始めたが、いつの間にか、彼らの虜になっていた自分に気が付いた次第である。だが、たとえそれが「過ぎ去ったものや滅びたものは美しい」という、日本人には受け入れられ易い、ノスタルジアや甘い美学、という批判であっても、私は甘んじて受けるつもりである。≫

 

満州とは何であったか」。

かりにこの本が「ノスタルジアや甘い美学」であったとしても、私には、「満州とは何であったか」が充分伝わってきた。甘粕正彦にとっての満洲が。

甘粕正彦は1945年8月20日、服毒して果てた。新京(長春)。

1945年8月20日までの満州

その後、満洲は、戦火に。

 なおこの本は「岸信介の伝記」とは言い難い。「甘粕正彦の伝記」である。太田氏はのちに、「岸信介の伝記」も書いた。ぜひ読みたいと思う。

 

 満州ブルース 淡谷のり子 - YouTube

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