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新刊・話題の本。佐藤優著『高畠素之の亡霊―ある国家社会主義者の危険な思想』(新潮選書)。 ≪「悪によって悪を克服する」という思想の間違いに、われわれは気づかなくてはならない。≫(まえがきより)。写真は、「今、大学を目指している君へ」という題の、 馬渕清資氏からの「手紙」。(中日新聞2019年1月18日に掲載。)

 

この本は、戦前の日本で多大な影響力のあった高畠素之(1886年~1928年)という思想家を検討、吟味し、批判する書物です。


私はこの本を、佐藤氏の著書『悪の正体』『官僚階級論』に続く、「第三部」の書物として読みました。

 

昨年初夏に通読しましたが、今思うのは、やはりこうした難解な思想書は、繰り返し読むべきだ、ということです。

 

第一章の「不良神学生」を再読してみて、初期マルクスと後期マルクスの決定的な違いがわかりました。この差異は、ヘーゲル左派とマルクスの違いといっていいと思います。国家と社会についての考え方が、決定的に違います。

 

それから第十九章「有識者」の最後のところに、以前読んだ時に赤ペンで印をつけた個所が目にとまり、驚きました。そこには、こう書かれていたのです。

 

≪高畠が重視する友情は、自然的な共同体から生まれるものではない。≫(P362)

 

有識者」というタイトルのついた章です。ここでも佐藤氏は、高畠を批判しています。その友情は、「自然的な共同体から生まれるもの」ではない、と。「知の力によって、再結合しようとするアソシエーション」とも書かれている。「アソシエーション」というと柄谷行人氏を想起しますが、これはひっとすると柄谷批判でもあるのかもしれない、あるいはそうではないかもしれない。この章もきちんと再読したいと思います。佐藤氏の「共同体」についての考え方も魅力があり説得力があるのです。

 

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写真は、「今、大学を目指している君へ」

馬渕清資氏からの「手紙」。中日新聞2019年1月18日。

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