ブログ「偉人列伝」(小説・批評・文芸・映画・政治・

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「大江健三郎全小説1」を読んだ。戦争に負けるというのは、どういうことなのか、大江健三郎は、執拗に、敗戦後の日本の青年を描いた。

大江健三郎全小説」の第1巻には、大江健三郎22才から24才の時に書いた小説が収録されている。


主人公の多くは、大江健三郎を思わせる若い学生だったり、青年だったりする。


大江健三郎は、10才で敗戦を迎えた。


戦争で負ける、ということは、どういうことなのか、大江健三郎は、執拗に、徹底的に書いている。


さらっと書けるものではないだろう。


しかし大江氏は、さらっとは書けないことを、ものすごい勢いで書いている、おそらく間違いない。


大江氏の頭脳は、ペンが原稿用紙をすさまじい勢いで埋めていくよりも、さらに速く、疾走していたはずなのだ。


そうでなければ、あれだけの膨大な量の小説群を書けるはずがない。


大江氏は、敗戦に、日本が戦争に敗れたことに、深く、怒っている、悲しんでいる、途方に暮れている。


私たちは、敗戦という言葉と終戦という言葉を、なにげなく使うが、大江氏が執拗にこだわっているのは、日本の敗戦、なのだ。