ブログ「偉人列伝」(小説・批評・文芸・映画・政治・

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💫『高畠素之の亡霊』佐藤優著。副題は、「ある国家社会主義者の危険な思想」だ。先日やっと一通り読み終えた。

佐藤優著『高畠素之の亡霊』(新潮選書)を一通り読み終えた。
おもしろい。
高畠の徹底した「性悪説」は、衝撃的だ。
性善説」にしろ「性悪説」にしろ、どちらもなんとなく知っているような気になっていたが、高畠の(佐藤氏の)「性悪説」は徹底している。
私の理解では、キリスト教でいう「原罪」が人間の「性悪」とイコールだ。
キリスト教のことはあまり知らないが、ここで展開されている「性悪説」には、愕然とするほどの説得力がある。

人間は「性悪」であるから、永遠に、国家はなくならない、というのが、高畠氏の認識だったようだ。
では、どうしたらよいか?と高畠氏は考えた。
その答えが、国家社会主義だった。
国家社会主義は、イタリアのファシズムの考え方に近い。
しかしファシズムは、ナチズムに呑み込まれてしまった。以下引用。

≪高畠が、自ら提唱した国家社会主義ともっとも親和的と考えたムッソリーニファシズムは、一九三〇年代にヒットラーのナチズムに呑み込まれてしまった。ファシズムの知的に複雑な操作を加えた超越性が、ナチズムの単純な「血と土」の神話に圧倒されてしまったのである。≫(『高畠素之の亡霊』P452)

本書は、佐藤優氏の著書『官僚階級論』『ファシズムの正体』『悪の正体』の続編としても読めると思う。
逆にいえば、上記三冊を先に読んでおくと、『高畠素之の亡霊』を読みやすい。

神学というのは、恐るべきものだなと思う。

この本のタイトルは、『高畠素之の亡霊』だ。
佐藤氏は、今、その、高畠素之の亡霊が、よみがえった、と認識している。
佐藤氏は、今、その亡霊の「悪魔祓い」をしているのだ。
どのように?
以下引用。

≪筆者は、二十一世紀に甦った高畠の亡霊を再びキリスト教神学の世界に誘うことを考えている。≫(同、P453)

本書は、佐藤優氏と「高畠素之の亡霊」との論争の書、だといっても過言ではない。
かつ、柄谷行人氏との論争の書でもあると思う。


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